06/27/2010

映画「犬と猫と人間と」を観た

「命」というものについて考えるきっかけに良い映画だと思います。

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「犬と猫と人間と」という映画を観ました。
この映画は犬と猫の保護と殺処分についてドキュメンタリーというか
ルポルタージュというか、そんな映画です。
稲葉恵子さんという一人の猫好きおばさんが依頼して作られたそうですが
この方の言葉「人間よりも動物の方がましなんじゃないかしら」というのが印象深いです。
ちなみにこの映画の制作費には稲葉さんの満期になった生命保険を充ててとの事で。
そうまでして命の大切さを世に訴えたかったんだろうと思います。
残念ながら稲葉さんはこの映画の完成を観る事なく亡くなっています。

捨て猫捨て犬などは保健所などで引き取られ殺処分されるということは
知っていることなので驚きはしませんがその現場は観た事はありませんでした。
この映画ではそういう現場もふんだんに取材しています。
もちろん捨て犬捨て猫を生かす為の努力に心血を注ぐ愛護団体や個人の活動も取材しています。
もちろん救われるのはごく一部で大半は殺処分になることも旧知の事実。

殺処分になる犬や猫を視るとかわいそうだとは思います。
でも、それは私個人が思うだけのことでしかありません。
世の中の人すべてがそう思ってるわけではないし
そう思うのが当然であるような世の中になるべきだ、という論調にも違和感を感じます。
それは犬や猫などの愛玩動物をかわいいと思うか思わないと同じレベルのことだからです。

ペットを飼うのは人の勝手です。
犬や猫が人に飼われたいと思っているのか?
そのことは私はその動物ではないので解らない事です。
なので動物の気持ちが解ったように考えてしまうのも人の側での勝手かも知れないと思います。
そして捨てるのも勝手、殺すのも勝手。他諸々。
人は結局自分勝手なことをしているのではないでしょうか。

大切なことは世の一人一人がその人なりにでいいから生命というものに真剣に向き合うことが第一だろうと思います。

ペットである犬や猫は人の所有物でありますから所有者にはそのペットに関する義務と権利を有します。
ということは所有者がペットの生き死にを支配していると言えます。
そう考えれば所有者の判断で行なう殺処分は妨げることはできないということでしょう。
それは人が人との間で作った勝手な決まり事でそうなってるだけで人間の内輪のルールでしかありません。
命と真剣に向き合うということは全く別の話であると思うのです。
故にペットの所有者が自らのペットの殺処分を望むら所有者自身で殺処分を行うべきだと思います、極論ですが。
辛いことだから他人にやらせる、それってその命ときちんと向き合ってないと思うのです。
人であれ動物であれ植物であれ生命を預かるというのはそれだけの責任があることだと思います。

もっとも、ヒト以外の生物にそこまで責任を持つ必要があるのか?という考え方もありますが
ならば、世の中のすべての生命に対しヒトならば無責任な扱いをしてもいいのでしょうか?
現在ヒトは地球上の生命のヒエラルキーのトップにいるともいえましょうが
地球上の自然すべてをコントロールなど出来はしないのです。
本当は人間も地球上の自然中で生きている、というより生かされているだけなので
生命とか自然とかにもっと謙虚であるべきではないかと思います。

ま、生きてれば外敵と戦うということも必要あれば行うのは当然ですから
もしその外敵にあたる犬や猫がいるのなら排除するのもやむを得ないことではありますけど。

自然界からみれば人も犬も猫もそれぞれが一つの生命であり自然物だと思うので
あまり考えすぎるのもどうかとも思いますが
犬や猫というのはヒトと寄り添う事によって生き延びて来た種があるので
かかわり合いを単なる自然物とは区別しなくてはならない面もあるのかなぁ、でも自然物だと思うし。

ま、各々各個人で考えがあって然りな話でありましょうね。
決して観て楽しくなる映画ではありませんが価値のある映画だと思います。
DVDも発売になったようですので興味があるかたはどうぞご覧あれ。

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09/28/2009

テレビドラマ白洲次郎を観た

NHK-TVのドラマスペシャル白州次郎を観た。

今の日本、日本人に問いかけをしてるようなドラマだった。

私は昭和40年生まれ。当然太平洋戦争なんて全然知らない訳で
それでいてその戦争と戦後の日本の歴史なんてのは
学校ではあまり詳しく教わらなかったように思う。
あまり試験にでないから、なんてのが理由かと。
教える側も解釈が定まっていなかった、とも言えるのかも。
そんな時代のドラマ。
日本が大きく変化した時代、その渦中の人物のドラマ。

先頃政権が変わったのでその事について考えてみるとすればどうか?
政治家が利益代表の寄せ集めでしかなくなり
そしてその個々の利の為に綱引きしてるような国では
社会は発展はしないのではないだろうか。

白洲次郎は自らの良心に従い行動した。
この良心というのが一般的表現でいう良心とは一味違うのが味噌だ。
今の日本、日本人にはその良心があるのか?
そしてそれが行えるのか?

また再放送するらしいから見逃したかたは是非観て下さい。
お薦めです。

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07/25/2009

劔岳 点の記

この海の日の久しぶりに映画を観に行ってきました。

劔岳 点の記
こんな映画よく撮ったなぁ、というのが第一の感想。
山を登るだけでも大変なのに撮影機材を運び上げるのも大変。
それに人間の都合には合わせてくれない自然が相手です。
概ね効率の悪い仕事になるのでビジネスライクに考えるとやらんでしょう。
なのに実際の所まで行って撮影したという。
空撮やCGを使わないのだから地味な画だと思いますが
この自然の美しさは何物にも代えられないなと思います。
つくづくカメラで創る映像の美しさを堪能でき良かったです。

ストーリーは単純なので敢えて書かないけど
テーマは何だったんだろう?と振り返ってみると
「仲間」って言葉が鍵になるんだろうと思います。
測量隊隊員内の心の揺らぎ、山岳会との敵対心などを乗り越え
やがて互いを仲間として認め合うことになるのに比べ
軍の上層部は測量隊の命を懸けて出した成果を認めはしなかった。
この対比がテーマなのかな?と私は認識しています。

こんな軍の上層部のあり方がやがての大戦へと向かわせ
玉砕だとか特攻だとか命を粗末にするような戦い方に繋がっていったのでは?
と思ったりしますが、その時代に生きてないのでちっぽけな想像に過ぎないですね。

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09/27/2005

ヒトラー最後の12日間を観た

「しっかりと目を見開いていれば気付けたはずなのです」
総統の秘書を務めたトラウドゥル ユンゲ本人が映画のラストで語った言葉。
この言葉がこの映画の主題かと思います。

「しっかりと目を見開いていれば気付けた」とは要は批判力を持つということ。
批判力を持つとは他人を批判するだけの能力ではなく自己をも批判も出来てこその力。
総統のヒトラーは自分の意見と合わない者を排除していった。
批判は受け付けなかった、つまり自己批判は出来なかったということだろう。

ヒトラーが権力を得て行った過程は描かれていないが
当時のドイツの状況は第一次大戦後の苦しい時代に
ヒトラーは民衆の心をつかんだ事は事実だろう。
それがいかなる方法だったかは考えねばならないけど
結果としてドイツ国民は彼を支持したのも事実。
そのあげく市民の犠牲が出る事に対し「自業自得だ」とまで言わしめている。

登場人物はやや判りづらいので予備知識を仕入れてから観るのが良いかも。
ドイツ人なら半ば常識なことでも日本人はあまり知らないことも沢山ありますから。
ヒトラー最後の12日間公式ページにいろいろ書いてあるのでここを読んでからいくのが判りやすいかも。

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07/06/2005

名無しの薦め

電車男の映画版を観て来た。
名前は「Mr.名無しさん」だったかな、あの掲示板では。

さらっと出てくるだけだが名無しさんって何?って疑問に思うかも。
ネット環境がある人でも必ずしも2chを利用する訳でもないし
それでもあえて名無しさんを露出した事は興味深かった。

現実の我々は姓も名もあるし誰でも私は私だ、と思っている。
でも世の多くの人にとって私が誰であるかなんてことには興味は無いだろう、きっと。
例えば車を運転する時、前後の車の運転手が誰であるかなんて普通は気にしない。
大切なのは自分も含めその場でどんな運転をするかでしょう。

匿名というのは無責任な言動に及ぶこともあるだろうけど
匿名であろうとなかろうと無責任な事は困る。
社会生活をしていれば普段の名前には肩書きなども付随してくる。
人によっちゃぁ名前や肩書きで判断したりされたり。先入観というやつだ。
なのでたまには名無しさん的世界観でモノを観てみるのも良いよな。

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12/30/2004

蝉しぐれ

今年NHKでやってた時代劇の蝉しぐれが再放送されてたので見てました。
45分枠で7回の放送だったのを89分で3回に分けての編集もので
今日は2回分、明日残りを放送。
今年の大河ドラマは初めの頃に時代劇の味わいが感じられず
殆ど見なかったのとは対象的にこいつは時代劇の味がします。
しかしながら古めかしい時代劇ともまた違います。
原作は藤沢周平なので「たそがれ清平衛」と雰囲気似ているかな?
役者さんはちょっと地味な感じですが今年見たテレビではヒットでした。
もちろん明日も見る予定。

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12/08/2004

テレビCMの存在意義は?その2

昨日書いた記事の続き。
テレビCMの意味は薄れて行くのだろうなとは思うけど
無意味になることはないだろうね。
なぜなら見たい番組を決めてからテレビを観る人ばかりではなく
テレビをつけてチャンネルを捻って(今どき捻らないネ)面白そうなのを見る、
そんな見方も必ず残るということ。

ただ、ネット環境の高速化によってテレビの聴取時間が減ることは間違いないよなぁ。

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12/07/2004

テレビのCMの存在意義は?

先日書いた著作権法って?
はCMカット機能付きのDVD/HDDレコーダ−の発売についての話だったけど
よくよく考えたら現在販売されているDVD/HDDレコーダ−でも追っかけ再生とかタイムスリップとか言われる機能を使えばCM部分を早送りで見る事ができるんですよね。
例えば自分が見たい番組が10時から始まるなら10時から録画の予約をいれておき
10時10分とかから追っかけ再生で見てCMは早送り再生で飛ばしてしまえばいい。
録画でテレビを見るのが習慣の人ならオンタイムで見ている番組なのに
リモコンを手にし早送りボタンを押した経験があるのではないですかね。
いわばそれに近いことが出来てしまうのです。
いくらCMカット機能を付けたレコーダーの販売を禁止しても
こういう使い方をすればテレビCMの意味は薄くなるんだろうな、と。

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11/13/2004

著作権法って?

著作権法って打ち出の小槌なんでしょうか?
朝日新聞の記事より。民放連会長の12日の記者会見に関する記事。
以下asahi.comの記事を引用。
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12日の記者会見で、DVD録画再生機を使ってCMや見たくない場面を飛ばして番組を録画・再生することが、「著作権法に違反する可能性もある」と述べた。電機メーカーなどに何らかの対応を求められないかを検討するため、民放連で研究部会を設けた。
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一体どんな趣旨の記者会見なのかは分からないので慎重に読まねばならないとは思いつつも
著作権法に違反するのは人であって機械ではないような気がしています。
また、見たくない場面を飛ばして見るたり聞いたりするのがいけないのなら
一つのTV番組を見始めたら一瞬たりともTVから目を離してはならなくなってしまうのではないですかね?

確かにCMって邪魔な存在だと思うことがたまにありますね。
例えばF1とか見てた時そう思いましたね。
確かに民放にとってCMは収入源であるだけに神経質にならざるを得ないのでしょうけどね。
ネットの普及が進んだ今日においてはTVの媒体としての力は過去より低下していると考えてよいだろうし
TVも地上波だけでなくBSもCSもありさらにモバイル衛星放送も始まったりで
TVを見る立場にからするとチャンネルの選択肢が増えているので
一つのチャンネルの持つ力は弱くなっていると考えていいだけに深刻なんでしょうけどね。

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